未成年者や胎児がいる相続には特別代理人が必要

相続では、未成年者や胎児にも相続権が生じます。しかし、未成年者の場合は、遺産分割協議という法律行為を行うには法定代理人の同意が必要ですし、産まれていない胎児はそもそも参加することができません。しかし、遺産分割協議は法定相続人全員の参加が条件となるため、こうした場合には特別な手続きが必要となります。

今回は、未成年者や胎児がいる場合の相続について詳しくご説明していきます。

未成年者が法定相続人の場合

通常、未成年者が相続する場合、法定代理人の同意が必要になります。しかし、その法定代理人自身も相続人となっているケースが多々あります。たとえば、未成年者の父が亡くなった場合、母と共に未成年者も相続人となる場合です(この場合、未成年者の法定代理人は母)。

こうした場合には、特別代理人を立てる必要があります(民法826条)。相続における特別代理人とは、相続人以外の第三者が手続き遂行のため一時的に選任され、未成年者が不利益を被ることがないよう、代わりに遺産分割協議を進める者のことです。

なぜ特別代理人という人物を立てなければならないかというと、未成年者の利益を守るためです。法律行為のできない未成年者は、遺産分割協議への参加ができません。上記のようなケースだと、母が法定代理人として協議に参加することになります。しかし、母自身も相続人になっていることから、利益相反が生じてしまいます。利益相反とは、一方が利益を多く得ることでもう一方の利益が少なくなってしまう状況のこと。つまり、母が未成年者の法定代理人として遺産分割協議に参加するとなると、自らの相続分を多くしたまま協議を成立させることもできてしまいます(実際にするかどうかではなく、できてしまうことが問題)。

となれば、子どもである未成年者は損益を被る危険が生じます。こういったことが起きないよう、利益相反が生じる相続の場合、未成年者には特別代理人をつけなければならないのです。

胎児の相続について

人というのは、出生した瞬間に権利能力を得ることからも、胎児に権利能力は認められていません。しかし、相続では例外的に胎児にも相続権を認めています(民法886条1項)。たとえば、父が亡くなった際、母のお腹に胎児がいる場合は、その胎児も相続人になれるということ。

ただし、胎児である以上、死産の可能性が否定できないため、死産の場合は初めから相続人ではなかったことになります。つまり、胎児が無事に出生するかどうかで相続人の数が変わってしまうということ。そんな中であっても、未成年者の場合と同様、胎児に対して特別代理人を選任させることで遺産分割協議を進めることは可能です。

しかし、死産となった場合、遺産分割協議自体が無効になり、新たに協議し直す必要が出てきてしまいます。こうした事態にならないためにも、よほどの事情がない限りは、無事に胎児の出生を見届けてから、特別代理人の選任・遺産分割協議を行うほうが合理的だと言えるでしょう。

特別代理人を選任させるには

特別代理人の選任には、家庭裁判所での手続きが必要になります。勝手に相続人同士で決めた人が特別代理人になるわけではないので注意しましょう。

なお、特別代理人になるには何か資格が必要といったことはありません。その相続において相続人でなければ誰でもなることができます。たとえば、未成年者の叔父といった親族でも特別代理人になれます。ただ、公正な立場で参加してくれる人物に依頼したいという場合は、やはり弁護士等の専門家に依頼したほうが良いです。

また、弁護士であれば、後のトラブルをすべて防止した上で、遺産分割協議を進めていくことが可能です。これは未成年者のためだけでなく、他の相続人にとっても間違いなくメリットになります。揉め事に発展しやすい遺産分割協議ですが、相続人同士の調和を図るのも弁護士業務の一つです。もちろん当事務所でも、特別代理人の業務は行っておりますので、お気軽にご相談ください。

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