遺言書で出来ることと遺言書を作成した方が良い場合

遺言書と聞くと、自身の遺産を配偶者や子どもに譲り渡す配分を指定できるもの、と考えている方が多いのですが、実は遺言書でできることはそれだけではありません。

たとえば、相続人とはまったく関係のない相手に遺産を譲り渡すこともできますし、遺言執行者を指定したり、隠し子を認知したりといったことも可能です。遺言書はいわば自身の最後の意思表示であり、様々な効力を付与できるのです。

しかし、多くの方はわざわざ遺言書まで作成する必要はないと考えているのが現実です。そこで今回は、遺言書で出来ることと遺言書を作成した方が良い場合についてご説明します。

遺言書で出来ること

遺言書で出来ることといえば、大きくわけて6つのことがあります。

1.相続分の指定

民法では法定相続分といって、相続順位などによって相続人が相続できる相続分は決められています。しかし、法定相続分よりも遺言書によって指定した相続分のほうが優先されるため、自らの指定したとおりの相続分を実現することができます。

2.相続人の廃除

相続人になる予定の方(推定相続人)の中で、被相続人への虐待や重大な侮辱、その他の著しい非行などがみられる場合は、被相続人は自らの意思で相続人の廃除を行えます。通常、家庭裁判所にて手続きを行うのですが、遺言書にて相続人廃除の意思表示をすることが可能です。

3.遺言執行者の指定

遺言の内容をより確実に実行するため、「遺言執行者」を指定することもできます。指定された遺言執行者(委託による指定も可)は、相続人の廃除や相続分の分配などの手続きを、亡くなった方の代わりに行うことになります。

4.後見人の指定

遺言書では、遺言執行者の指定の他にも、「後見人」を指定することも可能です。たとえば、相続人となる残された子が未成年である場合には、第三者を後見人に指定し、未成年者の財産管理などを委ねることが可能となっています。

5.相続人以外への贈与(遺贈)

遺言書では、相続人以外の相手への遺贈を指定することも可能です。たとえば、そのままでは相続人になれない内縁の妻や夫、生前お世話になった友人などに遺贈ができます。
特に、誰も相続人がいない場合、そのままでは残された財産は国庫へと帰属してしまうため、譲り渡したい相手がいる場合に遺贈は有効な手段の一つです。

6.子の認知

婚姻していない女性との間に子どもがいた場合、その子を遺言で認知することができます。当然、子として認知するため、相続人にすることができ、認知された子は、法定相続分を得ることになります。

遺言書で出来ないこと

遺言書は、亡くなった方の最後の意思表示ではあるものの、なんでも出来るわけではありません。出来ないことといえば、上記以外のことはほぼすべてなのですが、特に注意しなければならないのが「遺留分」までは侵すことが出来ないという点です。

たとえば、認知した子どもに全財産を相続させるといった記載の遺言書を作成しても、他の法定相続人の遺留分までは侵害することができません。他の法定相続人は、遺留分侵害額請求(旧:遺留分減殺請求)によって認知した子から自身の遺留分を取り戻すことができてしまいます。相続人同士の争いの火種になる危険が強いため、遺留分権の侵害については注意して遺言書作成に臨まなければなりません。

遺言書を作成したほうが良い場合

相続では、特に遺言書が見つからなかった場合、相続人全員参加による遺産分割協議にて遺産の行方を決めることになります。

もし、それで構わないと感じているのであれば、遺言書を作成する必要はありません。相続人にすべてを委ねるというのも選択肢の1つではあります。しかし、相続人同士の仲が良くない場合や、過去に婚姻していた際の子どもがいる(現在の家族で誰も知らない子がいる)場合などは、遺産分割協議が揉めてしまい、深刻なトラブルへと発展する恐れもあります。こうした危惧がある方は、遺言書を作成した方が安心です。

また、相続人の廃除や後見人の指定、より確実に相続を実行するための遺言執行者の指定といった、遺言書でしか出来ないことを望む場合、遺言書は必須です。遺言書の作成は状況や、自身の思いに応じて行うようにしましょう。もし、遺言書の作成について何か不安に感じていることがあれば、ぜひ当事務所にご相談ください。ご事情をすべて伺った上で、遺言書の必要性についてアドバイスさせていただきます。

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